歯周病とがん
2008年5月27日に歯周病とがんに関連性がある事が発表されました。
これまで歯周病は肺炎・骨粗鬆症・糖尿病・心筋梗塞・早産・メタボリックシンドロームなど、さまざまな病気と関連があると報告されてきましたが、歯周病によりがんのリスクが高まる可能性があるとの研究結果が明らかになりました。
インペリアル・カレッジ・ロンドンのドミニク・ミショー博士らが専門誌にこの研究結果を発表しました。
歯周病歴のある男性医療専門家を対象にした長期研究において、がんを患う可能性が全体的に14%高いことが判明しました。
論文では「喫煙その他のリスク要因を考慮した上でも、歯周病は肺や腎臓、すい臓、血液のがんのリスク増大と大きな関連性があった」報告されています。
死因のトップであるがんとの関連性が報告されて今後の歯周病予防対策がより一層重要となってきました。
死因
1位 悪性新生物(がん)
2位 心疾患
3位 脳血管疾患
歯周病は全身疾患の一部です。
歯周病が恐ろしいのは、その背後に全身の様々な疾患が隠れているという可能性がある点です。
頭痛、便秘、不眠、冷え性といった症状から、動脈硬化、肝硬変、糖尿病、腎臓疾患、貧血まで実に多岐にわたります。
つまり、歯周病によって骨が溶けるような状態にある人は、全身的にも病んでいると考えられます。
"歯周病は極めて悪い状態にある身体の赤信号である"、ともいえます。
歯周病も免疫病の一つです。
歯茎が弱っている方は免疫力も落ちているので、がんとの関連があると考えられています。