むし歯治療
- 必要に応じて、表面麻酔
- 体温により近い温度にあたためた局所麻酔薬
- 電動の麻酔注射器
痛みや恐怖に配慮した治療
歯科治療を行うにあたって、多くの場合は治療中の痛みを和らげるために局所麻酔の注射を行っています。
しかしながら、実際のところ痛みを和らげるための局所麻酔が何よりも患者さんの苦痛となっている場合が多く、歯医者さんが嫌い という一つの理由となっています。
当院では、体温により近い温度にあたためた局所麻酔薬、電動の麻酔注射器などにより麻酔の痛みを和らげるほか、歯を削る時の「キーン」という音を抑えた「マイクロモーター」の使用により、治療中の恐怖や不快感を軽減させる工夫も行っております。
無痛治療のご紹介
局所麻酔
当院では、
を使用し、局所麻酔の痛みを少しでも和らげるように心がけております。
電動の麻酔注射器は、細い針を使用しているため、刺したときの痛みが非常に抑えられています。また、電動注射器を用いてゆっくりとした一定速度で麻酔液を注入するため、痛みを軽減することが出来ます。
「キーン」という音を抑えたマイクロモーター
局所麻酔の次に患者さんが苦痛に感じることは、ムシ歯を削る際に聞こえる高速回転する機器(タービン)の『キーン』という音だと思います。
当院では、歯の切削に多く使用されているエアータービンではなく、高速コントラ(マイクロモーター)を使用し不快な音を極力抑えるようにしています。
また、エアーで回転させているため回転数に幅があり力を一定に保つ事が難しいタービンに比べ、高速コントラ(マイクロモーター)はエンジン力によって回転させていますので、力が一定でより少ない歯の切削量でなおかつ熱の発生を防止することができ、より歯に優しい治療が行えます。
高速コントラ(マイクロモーター)による仕上げがエアータービンに比べてなぜ良いのか?
一番の理由は、回転数が安定している事です。
エアータービンはその名の通りエアーで回転させていますので、回転数に幅があり一定ではありません。
これに対して、高速コントラ(マイクロモーター)はエンジンの力で回転させていますので一定で最小限の歯の削除量で治療が行えます。
歯と修復物の適合性を向上させるためには一様な面で処置することが重要です。
溝のでこぼこした深みや波形の細長い隆起がはっきりと見られます。明らかに資質を破壊する打撃によって起こっている事がわかります(エアータービン使用)
非常に均一な状態がはっきりと目に見え、その滑らかな切削面は打撃による傷跡や隆起などは全くありません。また、このことから歯質が均一に削除されているという事がわかります(高速コントラ使用)
タービン面 | 高速コントラ面 |
他にもマイクロモーターの利点として
・『キーン』という騒音がないこと
・発熱が少ないので、切削時の冷却が確実に行える
ということがあげられます。
歯をなるべく削らない、MI治療
MI治療治療とは、ミニマムインターベーションの略で、身体にかかる痛みや負担を最小限に抑え、本当に悪くなった部分だけを修復する治療のことです。
歯を削れば削るほどダメージは大きくなり、歯の寿命も短くなります。
ミニマムインターベーションは、2000年に国際歯科連盟(世界の歯科医師会)によって提唱された概念で、日本の歯科医院にも徐々に広まりつつある考え方です。
当院でも、この概念に基づいた、なるべく歯を削らすに残す治療をご提案させていただいております。
虫歯の進行段階と治療法
CO(ごく初期の虫歯)
歯の表面であるエナメル質が少し溶けて、白く濁っている状態です。
まだ歯に穴はあいておらず、痛みなどの自覚症状がないため、気が付きにくいのが特徴です。
歯科医院での治療の必要はなく、適切なブラッシングやフッ素塗布などの予防処置で再石灰化を促し、治癒させることができます。
C1(エナメル質に達した虫歯)
歯の表面のエナメル質が溶け、黒く穴が開いている状態です。
この段階では虫歯がエナメル質のみにとどまっているため痛みはほとんどありませんが、冷たいものがしみることがあります。
この場合、虫歯である部分を削り、プラスチックの詰め物(コンポジットレジン)をします。
治療法:コンポジットレジン(CR)修復
期間:1~2回程度
C2 (象牙質に到達した虫歯)
虫歯がエナメル質の下の層の象牙質まで進行した状態です。
象牙質は柔らかく虫歯の進行が速いため、虫歯の穴の見た目よりも中で大きく虫歯が広がっていることが多くあります。
冷たいものや甘いものなどを食べたときにしみるようになり、ときどき痛むこともあります。放っておくとどんどん進行してしまうので、なるべく早めの治療が必要です
麻酔をして虫歯部分を削ったあと、コンポジットレジン(CR)、またはインレー(銀歯)による修復を行います。
治療法:コンポジットレジン(CR)修復、またはインレーによる修復
期間:1~3回程度
C3 (神経に到達した虫歯)
むし歯が神経まで進行した状態です。
何もしていなくてもズキズキした痛みが生じ、時には食事も難しくなることもあります。
一度神経に虫歯菌が感染すると、神経を残すことは出来ません。必ず炎症が起きてお痛みが出るので、神経を抜く治療(根管治療)が必要になります。また、根管治療後には被せ物をします。
〈根管治療〉
期間:2~5回程度〈被せ物〉
期間:2~3回程度
C4 (シーフォー:歯根まで達した虫歯)
むし歯が歯根まで達している状態で歯のほとんどがなくなっています。
この段階では神経はすでに死んでいることが多く、根っこの部分も虫歯に侵され、感染していますから歯を保存する事が困難になります。
抜歯して、ブリッジ、入れ歯、インプラントなどの治療を行います。
治療法:抜歯
期間:歯を抜くこと自体は1日で終わりますが、抜歯前の診査診断・抜歯後の状態次第では数回通院してもらう場合があります。